毛満税理士・社労士事務所スタッフブログ

固定残業代

「固定残業代」とは、毎月決まった金額を見込みの残業手当として、実際の残業の有無にかかわらず支給する制度のことです。定額残業代ともいわれ、人件費抑制や支払事務の負担軽減を目的とした導入事例が広がっています。一定の要件を満たす限り、適法であり、有効な制度ですが、昨今、不適切な運用から労使トラブルを招くケースも増えています。

 

<例:月の所定労働時間数160時間(18時間、週5日勤務)の場合>

.【固定残業代導入前】

 賃金総額30万円(基本給30万円)

.【固定残業代導入後】

 賃金総額30万円(基本給24万円、残業時間30時間分として固定残業手当6万円)

 

まったく残業をしない月でも、固定残業代が支給されるため、従業員にとって受け取る賃金総額は変わりません。見込みの残業時間まで(上記の例の場合は30時間まで)は、賃金に残業代が含まれているので、会社は別途割増手当を支払う必要がなく、残業代削減につながります。では、実際の残業が見込み時間を超えたらどうなるのか。固定の残業時間を超えた場合は別途、その超過分に相当する割増手当を支給する必要があります。ただし割増手当の単価は、基本給をもとに時給換算で計算されるため、制度導入によって基本給を抑えれば、その分割増手当の支払も少なくて済むわけです。

 

このように固定残業代への制度変更は、会社にとっては人件費削減の効果が期待できる反面、従業員には不利益となりかねません。したがって制度を実効するためには、以下の要件を満たすことが求められ、満たさない場合は法律違反で無効とみなされます。

 

(1).定額残業代部分が、それ以外の賃金と明確に区分されていること

(2).定額残業代部分に何時間分の残業代が含まれているのかが、明確に定められていること

(3).時間外労働(残業)時間が上記(2)で定めた時間を超えた場合は、別途割増賃金を支払うこと

(4).(1)(3)の事柄が就業規則や契約書などに明記されていること

 

 

固定残業代という名称から「導入すれば、それ以上残業代を一切払わなくていい」制度だと、よく誤解されがちですが、そうではありません。企業として、固定額分を超えた残業時間に対しては、割増手当を支給する必要があるのは当然です。

法人税法上の役員

法人税法上の役員とは

○法的に役員としての地位を有している者

 ・取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事、精算人

 ・法人税法上の使用人兼務役員

 ・法人税法上 使用人兼務役員とされない者

○法人税法が役員としてみなす者

 ・法人の使用人以外の者で、法人の経営に従事している者

 ・同族会社の使用人で、次の要件をいずれも満たす者

  ①一定の持株基準に該当する

  ②法人の経営に従事している

 

※1 法人税法上、使用人兼務役員とされない者

 ①副社長、代表取締役、専務取締役、専務理事、常務取締役、

  常務理事、精算人その他これらの者に準ずる役員

 ②合名会社及び合資会社の業務執行社員

 ③監査役及び監事

 ④同族会社の役員で、一定の持株基準に該当する者

※2 同族会社における一定の持株基準

 次の①~③のすべてを満たすこと

 ①上位3グループ以内で上位から順に所有割合が初めて50%超

  となる場合の、いずれかのグループに属すること

 ②自分の所属するグループの所有割合が10%超であること

 ③本人と配偶者およびこれらの者が支配する会社の所有割合

  が5%超であること

法人税とは

法人税の課税根拠

 法人税とは、法人の所得に対して課税される国税です。

 法人税の課税根拠については、理論面からは法人の実態に着目して法人に独人の担税力を認めて課するものであるとする考え方と、法人に独自の担税力を認めないが、課税の便宜上個人所得税の前取りとして課するものであるとする考え方の2つの考え方があります。

 

【法人実在説】…法人は個人とは別に独立して存在しており、法人自体が経済取引をする権利能力をもっているとする考え方

 

【法人擬制説】…法人とはもともと個人が共同して事業をする手段として作られたものであり、経済取引の主体とはなるが、それは法律によって人格を擬制的に付けたためにすぎないとする考え方

 

 

 法人擬制説によれば、法人の利益は、その構成者である個人、つまり出資者に分配されるもので、法人の利益は株主のものと考えます。この考え方によれば、法人の所得に対して法印税を課し、さらに個人の所得に所得税を課すことは二重課税になりますので、株主個人への分配は、その分配を受けた株主においては既に法人税が前払いとして課税されていることから、所得税の申告において配当控除等で差引調整することとされ、配当の受け取りが法人である場合においても、二重課税とならないように益金不算入とされています。

法定割増賃金率の引上げ

現在、労働者が健康を保持しながら労働以外の生活のための時間を確保して働くことができるよう労働環境を整備することが重要な課題となっています。

 

これの対処として、平成31年4月1日より、1ヶ月について60時間を超えて時間外労働をさせられた場合には、その超えた時間の労働について、法定割増賃金率を現行の2割5分以上の率から5割以上の率に引き上げるよう改正される。

 

また、臨時的な特別の事情等によってやむを得ず60時間を超える時間外労働を行わざるを得ない場合は、労使協定により、法定割増賃金の支払いに代えて有給の休暇を与えることができる。

 

法人の交際費等について

中小法人の場合、800万円までが損金に算入されます。

交際費等の額の定義は、

①交際費、接待費、機密費その他の費用であること。

②得意先、仕入先に関係のある者に対して行うものであること。

③接待(供応、慰安、贈答その他これらに類する行為)のために支出するものであること。

交際費等の額から除かれるものは、

①従業員の慰安のために行われる費用

②少額飲食費(1人当たり5千円以下のもの)

③カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手拭いその他に類する物品を    贈与するために要する費用

④会議の茶菓、弁当その他に類する飲食物の費用

⑤新聞、雑誌等の出版物又は放送番組を編集するために行われる座談会その他記事の収集のために、又は放送のための取材に要する費用