毛満税理士・社労士事務所スタッフブログ

セルフメディケーション税制と確定申告

2月16日(金)から平成29年分の所得税の確定申告が始まります。29年導入のセルフメディケーション税制は確定申告元年となります。この制度は、定期健康診断等の一定の取組を行っている人が、1年間のうちに薬局等で対象となる医薬品を購入した分について、その合計額が年間1万2,000円を超えた場合、超過分が所得控除(最大8万8,000円)されます。対象となる医薬品は29年12月28日時点で1,671品目に上り、医療費控除と同様、セルフメディケーション税制についても申告の際は明細書の添付が必要になります(31年分の確定申告までは、領収書の添付又は提示によることも可)。

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休憩時間でも給料を支払わなければならない?

未払い残業代の請求や過重労働の問題について、ご相談は多いです。

特に「勝手に残っていても支払いの対象になるのか?」という質問を多数いただいております。この場合、実際に業務を行っていたら、残業代の支払いは必須となります。

しかし、単に「ぼーっと残っていた」場合は残業ではないので、残業等の支払い義務はありません。賃金の支払い基準は「働いているか?働いていないか?」で決まりますが、休憩時間や仮眠の時間が労働時間に該当し、賃金支払いをしなければならない場合があるのです。

これに関する裁判があります。

<イオンディライトセキュリティ事件 千葉地裁 平成29年5月17日>

 〇 警備員が仮眠時間と休憩時間は労働時間に当たると主張。

 → 仮眠時間4時間、休憩時間30分

 〇 警備員は内容証明で会社に未払い賃金を支払うように求めた。 

 〇 会社は警備員を昼勤のみにした。

〇 未払い賃金の支払いを主張する警備員は支払いを求めて裁判を起こした。

 そして、裁判所は以下の判断を下したのです。

 〇 警備は1人体制であり、警報の作動時は即対応が求められていた。

 〇 仮眠中も緊急対応に備えるため制服は着用したままであった。 

 〇 この状況は「労働から解放」されている状況ではないので仮眠時間、休憩時間の賃金の支払いが命じられた。

 この裁判を詳しくみていきましょう。

休憩時間や仮眠時間のような実際に業務や作業をしていない時間が労働基準法上の労働時間に該当するかがポイントと考えられます。この場合、会社の「指揮命令下に置かれている」かどうかで労働時間になるかならないかが決まります。

仮眠や休憩は業務等の「労働から離れることを保障されていて」初めて、「会社の指揮命令下に置かれていない」となるのです。

この裁判では「休憩や仮眠時間でも警報が鳴った場合、即対応する」となっているので警備員は「指揮命令下」に置かれていると判断されたのです。

実際に、寝間着に着替えて仮眠をとることは許されず、制服のまま仮眠をとるとされていたのです。そして、警備の期間が8ヶ月で、その間に少なくとも4回の仮眠中の出動があったのです。この状況を考えれば労働基準法の労働時間に該当することになります。

また、休憩時間であっても警報機が鳴れば、緊急対応が必要ですぐに行動することとなっていました。さらに、震度3以上の地震があった場合、仮眠者を起こしてから対応する運用が取られていたのです。このように仮眠や休憩について、業務を行っていない時間でも何らかの義務が課せられていたら、「会社の指揮命令下に置かれている」となり、労働時間となるのです。

この区分けをきっちりと行わないと事例の裁判のようにトラブルとなってしまうのです。

具体的な対応として、

〇 警備の時間と休憩時間、仮眠時間を明確に分ける

 〇 仮眠時には緊急対応は行わない

 〇 警備員を交代制とし、複数の人員を配置する

 → 勤務時間の短縮等も考える

 等が考えられます。

また、一般企業でも休憩時間について、完全に業務から離れることとしないと同様のトラブルに発展します。だから、休憩時間に電話番を置く場合は、業務として当番制にし、休憩時間をずらしてとる仕組みを作らないといけないのです。

今回問題となっている仮眠時間、休憩時間あるいは朝礼時間、着替えの時間といった業務本体を行っていない時間の考え方の裁判があります。

これらの判例でも「使用者の指揮命令下に置かれている時は労働時間」という考え方が基準となるのです。

なので、何らかの「やることを課せられた状態」であれば労働時間となってしまいます。

以上のことを考えて業務と業務外を考えないといけないでしょう。

一番やってはいけないのは「このぐらいは休憩時間でやっておいてくれ」として、何か業務を行わせることです。

会社側は「このぐらい」と思っても、社員は「何で休み時間にやらなければならないのか」と考えてしまう場合もあるでしょう。

このようにしてトラブルの「火種」が生まれてしまうのです。

火種が生まれてしまうと、いつ爆発してしまうか分からないので潜在的にリスクを抱えた状態となってしまうのです。

よって、この火種が生まれないように、ルールを徹底し、会社と社員できっちりと運用することが大切なのです。

確定申告が必要な方・確定申告ができる方

 

 

①確定申告が必要な方

次のいずれかに該当する方は、所得税及び復興特別所得税の確定申告が必要となります。

イ 給与所得がある方

  A 給与の収入金額が2,000万円を超える方

  B 給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退

       職所得を除きます。)の合計額が20万円を超える方

  C 給与を2か所以上から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった

       給与の収入金額と各種の所得金額(給与所得、退職所得を除きます。)との合計額が20万円を超える方

ロ 公的年金等に係る雑所得のみの方(注)公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収

    の対象となる場合には確定申告は必要ありません。

②確定申告をすれば税金が戻る方

確定申告をする義務のない方でも、予定納税をした税金や源泉徴収された税金が納めすぎになっている方は、還付を受けるための申告書を提出して税金の還付を受けることができます。特に次のような方は、税金を納めすぎになっていないかどうかご確認ください。

イ 総合課税の配当所得や原稿料などがある方

ロ 給与所得がある方

  A 雑損控除や医療費控除、寄付金控除などを受ける方

  B 年の中途で退職した後就職しなかった方で給与所得について年末調整を受けていない方

ハ 予定納税をしている方

③確定申告をすれば損失の繰越しができる方

次の方は、確定申告をすれば、損失の繰越をすることができます。

イ 平成29年分の所得金額が赤字の方

  事業所得や不動産所得、譲渡所得、山林所得の赤字がある方で、その赤字を他の黒字の所得から控除しきれない方

ロ 繰越損失額を所得金額から控除しきれない方

  平成28年までに控除しきれなかった繰越損失額がある方で、その繰越損失額を平成29年分の所得金額から控除しきれない方

  なお、平成30年に繰り越すことのできる損失額は、平成27年以後に生じた損失額となります。

  

 

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平成18年簡易課税災害特例

 簡易課税制度については、災害その他のやむを得ない理由があるときは、その選択を変更することができる「平成18年簡易課税災害特例」が設けられています。

 この特例は、災害その他やむを得ない理由により、著しく事務能力が低下したり臨時多額の設備投資が行われたりするなど、その課税期間前後に想定されていなかった事実が生じた場合に、その必要に応じて簡易課税制度の適用の変更を認めようとするものです。

 ◎届出時期の特例

  災害その他やむを得ない理由が生じたことにより被害を受けた事業者が、被害を受けたことにより、その災害その他やむを得ない理由の生じた日の属する課税期間につき、簡易課税制度の適用の変更が必要になった場合において、所轄税務署長の承認を受けたときは、簡易課税制度選択届出書又は簡易課税制度選択不適用届出書をその適用又は不適用に係る本来の提出時期に提出したものとみなされます。

「担当の業務がなくなった社員はどう処遇しますか?」

「担当していた業務が会社からなくなる・・・」

時代の流れとともに扱う商品が変わったり、業務の種類が変わったりして、今まで担当していた業務がなくなるケースが増えているのではないでしょうか?

このような場合、会社は担当者を別の業務への異動で対応することがセオリーと考えられます。しかし、専門的な業務で他の業務へ異動が不可能な場合はどのような対応を行えばいいのでしょうか?果たして解雇は可能なのでしょうか?

まず、経営不振や事業縮小など、会社側の事情で人員削減のための解雇を「整理解雇」といい、これを行うには確立された4つの要件

(1.人員整理の必要性 2.解雇回避努力義務 3.被解雇者選定の合理性 4.解雇手続の妥当性)が充たされていなければなりません。

具体的にみてみましょう。

 

. 人員整理の必要性

どうしても人員を整理しなければならない経営上の理由があること。

→ 経営不振を打開するためには○ 生産性を向上させるためは×

.解雇回避努力義務の履行

希望退職者の募集、役員報酬のカット、出向、配置転換、一時帰休の実施など、解雇を回避するためにあらゆる努力を尽くしていること。

.被解雇者選定の合理性

解雇するための人選基準が評価者の主観に左右されず、合理的かつ公平であること。

. 解雇手続の妥当性

解雇の対象者および労働組合または労働者の過半数を代表する者と十分に協議し、整理解雇について納得を得るための努力を尽くしていること。

 

整理解雇について、従業員側の理由は無く、会社側の理由での解雇となるため、要件がはっきりしています。

しかし、担当業務が無くなった場合、無理して雇用をつなぎとめるよりも解雇したほうが、メリットがあるとも考えられます。